グループリーグを俯瞰してみる(高円宮杯2007)。

・・・本来は,「俯瞰」するつもりはなかったのですが。


 事情により,駒場に足を運ぶことがかなわず(ということは,敷島公園にも西が丘にも足を運べず・・・),JFAさんの速報頼み,ということになってしまいました。


 さて,高円宮杯・ファーストラウンド第1戦であります。


 まず,最初にグループBでありますが,非常に静かな立ち上がり,ということになるでしょうか。第1試合の青森山田−星陵戦は“nil-nil”,第2試合の浦和ユース−静岡学園戦は“1−1”でありますが同じくドローとのことです。
 個人的には,浦和ユースがグループリーグでの流れを掌握するためには初戦での勝利が大きな意味を持つ,と思っていただけに,ドローという結果には少なからずもったいなさを感じもしますが,「相対的な立ち位置」も重要となるリーグ戦にあっては,それほど悪くない滑り出し,ということにもなるでしょう。それだけに,第2戦における重要性が相対的に増すように思うのです。
 ここで勝利を収めることができれば,かなりファーストラウンドの戦いが楽になる一方で,同じようにドローに終わってしまえば,実質的な後退を余儀なくされかねない。


 第2戦は,リーグ戦(Jリーグ,ですね。)のスケジュールとぶつかってしまっていますが,ちょっと注目,なゲームではないかと思います。


 せっかくですから,ほかのグループも最低限度で見ておきますと。


 フットボール・フリーク的に気にしていたのは,グループAとグループFでありまして。


 つまり,プリンスリーグ関東で上位を占めた,高校チームであります。
 このうち,市立船橋高校は“ホーム”(と表現してもいいエリア)で名古屋グランパスエイトU18と,流通経済大学付属柏高校はセレッソ大阪U−18と対戦でありました。この2チーム,明暗が分かれてしまいました。
 まず,相当いいゲームになるだろうな,と思っていた,市船−名古屋U18戦でありますが,前半の段階では1−1のイーブン。後半,決勝点を名古屋U18に奪われて,初戦を落とすという結果になったようです。名古屋の戦いぶりは昨季見ていますが,ガチガチの組織的なフットボールを展開するわけじゃあなく,さりとてこの能力に多くを依存するような即興的なフットボールでもなく,なかなか硬質ないいフットボールを展開するチームだな,という印象が残っています。その戦いぶりは今季においても健在,ということでしょう。ニュートラルな視線から言えば,期待しているチームのひとつです。
 対して市船ですが,スタートダッシュに失敗したことが尾を引かなければいい,と思いますね。実力的にも,恐らくは名古屋が上位に位置するのか,それとも市船がトップを奪うのか,というような感じではないか,と思っていただけに,ちょっと初戦から困った状況だな,と。
 もうひとつのゲームがドローに終わっていますから,最低でも第2戦には勝利を挙げないとリーグ戦突破が厳しくなってしまう。幸い,調整にかけられる時間はありますから,しっかりと初戦で出てきた課題を潰してきてほしいな,と思いますね。


 次に,流経大柏であります。


 敷島公園(サカラグ)での開催でありましたから,事情が許せば(相対的に,駒場よりも近いので)クルマを飛ばそうかと思ったのですが,ご丁寧にゲーム・スケジュールに重なるようにヤボ用が。つくづく初戦とは縁のない日だったわけですが。
 それはともかくも。こちらの滑り出しは非常に安定していたようです。もうひとつのカードも,広島皆実がモノにするなど,このグループは高校チームが主導権を初戦の段階では握っているようです。


 とは言え,最終戦になるまで,どういう転び方をするか分からない。


 普段追いかけているクラブの下部組織が参戦している場合には,バイアスかかりまくりの観戦(サポート)をしてもいいし,特別追いかけているチームがなくとも,スカウト・マンの目線だったりを借りてきて「虚心坦懐」にフットボールという競技を楽しめる大会だと思います。
 決勝戦まで,結構な数のゲームが用意されていますので,スケジュールが合う限り今季も見ておこう,と思っております。できるならば,バイアスかかりまくりの状態が,体育の日まで続いてくれるといいんですけど。