頂点への想い。

クラブにとっての未踏峰ではないかも知れない。


 しかし,ひとりひとりのプレイヤーに視線を向けてみれば,違った解答が導けるのではないか。


 リーグ戦は,“ベスト・パッケージ”を崩さないという方針が徹底されていた。それだけに,マイスター・シャーレの重みを実感として感じられなかったプレイヤーも少なからずいるはず。そんなプレイヤーにとって,もうひとつの高峰である天皇杯,そのカップを奪取するという意識は強いに違いない。
 また,「天皇杯決勝」が未踏峰として位置付けられるプレイヤーもいる。そんなプレイヤーの天皇杯決勝へ向けたモチベーションが,低かろうはずもない。


 2005シーズン,国立霞ヶ丘で表彰を受けたプレイヤーにとっても,それは同じことだと思う。2005シーズン,カップを奪取したときのチーム・パッケージとは違ったパッケージで天皇杯へと臨み,シビアなゲームを勝ち抜きながら決勝へと駒を進めてきた。同じ高峰であろうとも,パーティや登頂ルートが違うようなものではないか。


 このパッケージで目前に迫った頂点を陥れたい。その想いに応えたい。