フレンチ・コネクション。

日刊スポーツさんがこちらの記事で,しかも一紙単独ですっぱ抜いた形ですから,コトの仔細は置くとして。


 でも,結構良い人選じゃあないの,と思いますですな。


 エリック・カントナが代表から外れるきっかけとなったひとでもありますが,その裏返しとして「指揮官の覚悟」のようなものが感じられるひとだな,という印象があります。そして,「レキップ」との確執でも分かるように信念のひとでもあると思いますね。
 長くJFAのファースト・チョイスだった(だろう)アーセン・ヴェンゲルさんは,確かイングランド・メディア(ESPNサッカーネットだったような)のインタビューに答えて,“代表チームのように活動期間が非常に限定される仕事というのは,現時点においては魅力的だとは言えない。クラブ・チームの監督として,選手たちとの練習が日常にある生活の方が良い”というようなニュアンスのコメントをしていたかと思います。・・・これじゃあ,断られるでしょうな。


 ただ,ヴェンゲルさんはどこかの時点でJFAに示唆を与えたかも知れません。
 その結果として,元フランス代表監督であるエメ・ジャケさんという名前が浮上したのではないか,と個人的には感じます。しかも,日刊にはシレっと書かれておりますが,


 4年以上も親密な関係を維持していることなどから、前向きに進む可能性は十分ある。


という部分を見過ごすわけにはいかないですね。


 日刊の記者さんも明確に指摘しているけれど,ジャケさんの経験が生きる状況だと思うのです。2002年大会を目標に,代表チームの世代交代が進んだわけですが,今回大会はそのメンバーが多く選ばれ,アテネ世代,あるいはそれより下の世代を引き上げるというプロセスは踏んでいない。好意的に解釈すれば「円熟期」に入ったのだと言えるでしょうが,世代交代をスムーズに進めるという部分では今大会以降が難しいとも言える。ジャケさんが就任した当時のフランス代表も「活性化」が求められていたし,これからの日本代表も「活性化」が求められるはずです。


 その意味で,フランス代表での経験を日本代表へと落とし込んでくれれば,理想的だなと思います。現段階では判断中立,と言うべき話でしょうけれど,実現してもらいたい話だな,と個人的には感じます。