コンフェデレーションズカップ雑感 - 化学反応。

何も書かずに来てしまったコンフェデレーションズカップ


 と言って,興味が湧かなかったわけでは決してなく,HDDレコーダに録画してあることを良いことに記憶が断片的になっている(要は,睡魔に負けた・・・。)ので,ゆっくり見てから書こうというわけなのです。


 遅筆堂のみならず,睡魔にも弱いErnestでございます。


 そこで,いつもはオランダからエールディビジの記事を寄稿されている中田さんのコラム(スポナビ)を参考書にしつつ,ちょっとグループリーグを通しての印象だけを書いておきますと。


 まさか,グループリーグの中心がメキシコであるとは初戦の段階では気付けませんでした。
 ただ,日本代表はメキシコとの初戦を先制しながら逆転されて落としたことが,結果的に第2戦,第3戦でのプレーに好影響を与えたのだろうな,と思います。特に,グループリーグ最終戦(対ブラジル戦)では明らかに相手のレベルに引き上げられるように,チームとしてのクオリティが上がっていったようないんしょうをもっています。あたかも,グループリーグを通じてチームに化学反応が起こったかのように。


 2006年を現実的な視界に捉えるにあたって,眼前にある壁の高さ,あるいは厚さを実際に確認し,乗り越えられない(突き崩せない)ものではないと実感したのではないでしょうか。それどころか,その壁の攻略法に関してのヒントをつかみ取ってくれたのではないか,と思うところです。確かに,フットボール・ネイションとのハイレベルな真剣勝負の舞台が失われたのだから,決勝トーナメント進出への道が断たれたのは残念以外の何物でもないわけですが,グループリーグを戦う中で大きな経験をすることができたはずだろう,と感じるわけです。


 中田さんのコラムで,すごく印象に残ったのは『名将が称えた日本の特徴』と題された第2セクションにおける,WYやアテネ五輪で指揮官が世界と戦うためには必要としていたフィジカル,スピードが観点を変えれば大きな武器でもある,という指摘です。


 ジーコ・ジャパンは紆余曲折を経ながらも,積極的に自分たちのストロング・ポイントを生かしたフットボールをピッチ上で表現しようとしている。そして,実際に世界と戦うための大きなヒントを得た,と。WY,アテネ五輪で代表チームを率いた日本人指揮官が直視しなければならないことがコンフェデレーションズカップ,特に敵将であるレーハーゲルパレイラのコメントの中に隠されていたということになるのではないでしょうか。