ＮＥＣグリーンロケッツ対ヤマハ発動機ジュビロ戦（第４２回日本選手権・準決勝）。

トヨタ自動車ヴェルブリッツの朽木監督に向かって「空気読め！」とＮＨＫ中継陣は思ったことでしょうけども，見ている私も思ったですね。

　勝利監督インタビューをしっかり記憶してしまったおかげで，推理小説を結論から読んでしまったような心境になりつつも，近鉄花園でのもうひとつの準決勝も（睡魔と戦っていたおかげで断片的ではあったけど･･･。）楽しんでおりました。

　大ざっぱな印象だけを記せば，ジュビロはボールを奪取し，攻撃に移ろうかという大事な場面でのミス（＝雨，ということもありハンドリング・ミスが結構多かったような気がしますが。）が致命傷になったかな，と感じます。実際，ボールの展開力など局面ベースで見れば，前半途中まではジュビロに分があるのではないか，と感じていました。であればこそ，前半は一時リードしながら逆転を許し，その後ジリジリと点差を広げられるかのような展開は，大事な場面でのミスがゲームの流れを断ち切ってしまったという印象とつながって見えます。

　対して，グリーンロケッツは相手のミスを見逃さず，自分たちのゲーム・プランをしっかりとヤマハに対しても押し切っていたな，という感じです。特に，後半のヤマハのバックスへの猛烈なチャージからボールを奪い，トライにつなげた一連のプレーは，秩父宮で行われたブレイブルーパス−ヴェルブリッツ戦での後半のプレー（＝ブレイブルーパスの選手のセルフ・ジャッジによって，ヴェルブリッツに簡単にトライを許してしまったもの。）と同様，このゲームを象徴するような感じがしました。

　近鉄花園でのゲームをグリーンロケッツが制したことにより，決勝はヴェルブリッツ−グリーンロケッツという対戦になりました。ラグビー・スタイルが結構異なるチームの対戦になりますから，どう転ぶか，想像するだけでも結構面白い感じがします。

　準決勝の戦いぶりをもとにした戦前予想は，また後ほど。