2011的御用納め。

こんばんは。


 今年もまた,1年に一度のごあいさつの時期でございます。


 2010年を振り返るときにも,オン・ザ・ピッチ方面でポジティブな話をなかなか書けなかった,ということを書いたかな,と思いますが,2011年も実際には,なかなかオン・ザ・ピッチな方向でポジティブな話を書けなかったな,と思います。多くの方にお越しいただいたエントリを思い返してみても,オン・ザ・ピッチ方面なエントリよりも,クラブの問題などを扱った,オフ・ザ・ピッチ方面のエントリを,かなり多く思い出す,そんな1年であります。
 そこでこの場を借りてちょっと大ざっぱに振り返ってみると,今年についてはクラブ内部の意思が明確ではなかったこと,特にシーズン当初の目標設定,と言いますか,どのようなチーム・ビルディングを理想として掲げ,どのようなフットボールをピッチに表現していくのか,という根幹の部分で曖昧な部分が多過ぎたように感じています。


 「再構築」という言葉を使って,クラブが当初主張していた「継続」というフレーズへの違和感を書いていたわけですが,その違和感がなかなか解消されなかった,そんなシーズンです。


ジェリコペトロヴィッチが狙ったフットボール,その姿は尊重したいところですが,浦和が持っている戦力との親和性がどれほど高いものだったのか,そして浦和の戦力をどれだけ冷静に評価してジェリコは自分の狙うフットボールを落とし込む,という決断をしたのか,その過程が何とも不透明でした。また,チーム・ビルディングの手法,戦術的なイメージを浸透させるための手法が,果たして適切なものだったのか,という疑問も残ります。もともとジェリコが狙ったパッケージではなかなかリーグ戦を戦うためのリズムをつかめず,フットボーラー方向からの提案を受けてマイナー・チェンジを施すも,いつしか結果的にジェリコが狙いたいフットボールへと戻っていってしまう。理想主義者なのだろう,という認識はできても,フットボール・コーチが持っていてほしいもうひとつの資質,リアリストとしての側面がなかなか見ることができなかった。このことが残念だな,と思うのです。


 ギリギリまで追い詰められたファースト・チーム,そのファースト・チームをなんとか踏み止まらせたのが,堀監督でした。確かに即効性のあるチーム・ビルディングをしてくるひとではないな,と思っていましたが,戦術的な方向性は明確なものとなった,と感じますし,迷いがなくなった,という効果はあったかな,と思います。


 この状態からどのようにして反転攻勢をかけるのか。


 難しい課題が,来年(と言いながら,その来年はあと1日ちょっとで訪れるわけですが。)の浦和,その目の前にある,と見るべきだろうと思っています。選手補強を含めて,クラブがどれだけ,ミハイロさんの仕事を効果的にアシストできるのか,クラブの真価が本当に問われるシーズンになるだろう,と感じています。


 高校サッカーは明日が1回戦,元日は全国実業団駅伝など,スポーツ・イベントは年末年始もシームレス,でありますが,ここでは3が日あたりまで,ちょっとばかりお休みをいただこう,と思います。相変わらず,好奇心のおもむくままにフットボールはアソシエーション,ラグビーを問わず扱いますし,アソシエーションも軸足である浦和の話だけでなく扱う,ごった煮系ブログでありますが,来る年も変わらぬごひいきをお願いしつつ,最後のエントリとさせていただきたいと思います。


 いい年をお迎えくださいませ。